こんにちは、在校生のR.Iです。
私費でMBA留学を考えている方であれば、奨学金による資金調達を目指すことが多いかと思います。私にとっても、奨学金の獲得は学校に合格することと同じくらい重要でした。
本記事では、光栄にも複数の奨学金を給付いただくことになった私が、どのように採択にいたったのかの過程や、自分なりに工夫したことをシェアできればと思います。
奨学金応募先の洗い出しとリストアップ
受験を考え始めたら、なるべく早く自分の留学条件に合った奨学金のリストを作成することをおすすめします。奨学金の応募時期は様々で、早いものでは入学の1年以上前に応募しなければならないものもあります。実際に、私も気づいた時には間に合わないというものもありました。
奨学金探しにあたっては、私の場合は以下のXPLANEさんのサイトを活用させていただきました。
基本的には上記のサイトでかなり網羅されていると思いますが、その他にもカウンセラーや知人、出願先の学校に奨学金情報を尋ねてできるだけ多くリストアップしました。さらに、出願先の学校経由で応募する奨学金も数多くあるので、学校のウェブサイトや説明会などで確認するようにしていました。Oxford MBAの場合は以下のページに記載があります。
私の場合は、調べたものを以下の項目ごとにExcelにまとめていました。
奨学金種別
給付もしくは貸与
金額・条件
学費/生活費/渡航費など費目により細かい指定のあるものもあり
支払いのタイミングや一括/分割/月払いなど
募集要件
渡航先の国/分野/年齢/性別/語学スコア/GPAなど
MBAや1年制修士は対象外のものもあるので要注意
レポート提出のほか、留学後に速やかに帰国する/財団のイベントに参加する/アンバサダーとして広報するなど規定があるものも多い
募集人数(必ずしも人数が少ない=倍率が高い訳ではないですが)
必要書類
エッセイ/成績証明書/推薦状/合格証明書/ビデオエッセイなど
募集開始日
募集締切日
選考フロー
面接有無など
併給要件
他の奨学金との併給可否やその条件
応募先URL
資料格納先フォルダURL
備考
応募書類の作成、面接準備
当たり前のことかもしれませんが、奨学金応募にあたっては「応募先の財団は、奨学金を給付することで何を達成したいのか」を深く理解し、「奨学生として、自分がその目的にどう貢献できるのか」を書類や面接で表現することが最も重要だと思います。
財団の目的はそれぞれ非常に異なるため、応募にあたっては学校への出願以上に個別のカスタマイズが必要です。私の場合は財団のサイトを隅から隅まで読むほか、財団を運営する方について調べたり、過去応募した/採択された人が書いたブログ記事を読んだり個別にヒアリングを行ったりしました。
財団によってはアカデミック重視、あるいは金銭的な制約が大きい応募者を優先するというところも多いですので、たとえ記載されている要件が自分に合致していても、リサーチを深めていった結果、「自分にはふさわしくないので出願しない」という選択も大いにありえるかと思います。私も最終的には「これは私にぴったりだ」と自信を持てるものに採択いただき、「これはちょっと違う気がする…」というものはやはり不採択になりました。なお表現の仕方についても、実績とその数字を全面に出したドライなものにするのか、ストーリー仕立てのウェットなものにするのかなど、財団によって好まれるものが違うかと思ったので、リサーチを行う中で自分なりに財団の目的や選考を行う方の好みについて仮説を持って作成しました。
なお書類を作成したら、学校への出願エッセイと同様に第三者にレビューしてもらうことを強くおすすめします。私の場合は日本人カウンセラーにお願いしましたが、あくまで客観的に財団の立場から書類を評価してもらうことが目的ですので、奨学金の意図を理解してくれる方であれば必ずしもカウンセラーでなくていいかと思います。上述したXPLANEさんのSlackコミュニティなどで過去に同じ奨学金に応募した方を探すのもいいと思います。
最後に
ここまでの内容をまとめると、
奨学金探しは早く始める
応募先候補を数多く洗い出し、各項目について細かくリストアップする
財団が何を目的として奨学金を提供しているのかを理解し、それにどう応えられるかを明確に示す
財団の好みや求める人物像について仮説を持つ
第三者の客観的なレビュー
が重要かなと思います。
奨学金応募にはかなり時間がかかるので、ただでさえ大変なMBAの出願と並行して進めるのは気が重いことと思います。一方で奨学金応募のプロセスを通して学校への出願エッセイの内容が深まることもあると思いますし、奨学生になることで金銭以上の価値が得られることも多いので、個人的にはダメもとでも応募してみることをおすすめします。
この記事が、奨学金応募にチャレンジする皆さんにとって少しでも参考になれば幸いです。
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