受験体験記 Class of 2025
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[名前] K.W
[入学年次] 2024年
[社費/私費] 私費
[所属カレッジ] Harris Manchester
[受験時年齢] 33歳
[職歴] 金融(銀行、損害保険)、コンサル
[最終学歴] 学部卒(政治学科)
[海外経験] 米国駐在1年
[Saïd出願時期] R2
[受験校] Oxford, Cambridge
[合格校] Oxford, Cambridge
[カウンセラー] AGOS 岡田さん
[GPA] N/A(GPAが算出されない卒業年だったため)
[家族帯同] 妻、子供2人
[卒業後進路] 未定
1. はじめに / Why MBA, Why Oxford?
Why MBA
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社会人経験が10年を超える一方で、市場価値のあるスキルや専門性を身につけられておらず、直近勤務していた日系企業では今後も自身の武器を身に着けることもできないことに強い危機感を覚えたためです。
Why Oxford -
1年制であること、Finance LabやAsset Management Master ClassなどのFinanceのカリキュラムが充実していること、クラスメイトの多様性に加え日本人の比率が低いこと、現地就職も目指したい国であること、からOxfordを志望しました。
2. TOEFL/IELTS
IELTS OA7.5 (R9.0 L8.5 S6.5 W6.5)
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総論:GREと比較して、努力がスコアに反映されるまでが早いと思います。一方で、GREはIELTSとは比べ物にならないレベルで難しいので、ある程度のスコアがIELTSで出せるようになったら、GREの学習を開始した方が良いです。私は、IELTSをダラダラと勉強してしまい時間の使い方が上手くなく、GREのスコアメイク不全の要因の一つと振り返っております。
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R: 旺文社の技能別問題集で出題パターン&解法を学び、過去問で演習。元々英文読解は得意であったこともあり、あまり苦労せず乗り切れました。大学受験+αの単語力と出題形式毎の解法の理解があれば満点を狙えます。ただし、GREのVerbalは別次元の難易度ですので、IELTSのReadingで満点が取れても、そこから大きなジャンプが必要です。
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L: Podcastの”6 minutes English”を1.5倍速でひたすら聴きまくり、速いスピードになれる。加えて過去問で演習。リスニングは各国の話者の発音に慣れること、集中力を如何に維持できるかも大事です。継続的に英語を聞き続ければ、スコアが着実に伸ばせる項目ですので、焦らず毎日の隙間時間を活用して英語の音源を聞き続けることが出来れば7.0以上が出せると思います。
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S: DMM英会話でIELTS対策のレッスンやフリートークで練習したものの、あまりやり切れず6.5で着地しました。反省点としてはDMM英会話の回数をこなすだけになってしまい、自身が発言した英語の振り返り、改善のサイクルを回しきれなかった点、そのような状況下、テンプレートや言い回しを覚えるなどの工夫もしなかった点が挙げられます。
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W: 参考書でテンプレートを暗記し有料の添削サービスを利用しました。が、そもそもの学習時間が完全に不足していたと反省しております。
3. GMAT/GRE
GRE 313 (V:150 / Q:163)
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総論:GREのスコアメイクは非常に苦しみ、結局目標スコアであった320以上を達成することは出来ませんでした。高校生ぶりの数学に苦手意識があり、GMAT対比数学が簡単かつ満点も取りやすいと聞き、GRE一本で受験を進めましたが、これは失敗でした。Qで満点を取るには、ほぼ全問正解 or 1〜2問ミスを達成しなければならず、これは言われているよりもハードです。また、Vについては試験形式の変更後、問題数が少なくなり、知っている単語が含まれる単語問題が多く出るか次第でスコアのブレが大きくなりました。
Qでハイスコアを安定的に出しつつ、Vでは読解問題で安定的に正答数を稼ぎつつ、単語問題で一問でも多く拾う、がピタッとハマった時に320以上は出せると思いますが、私は残念ながら規定の受験回数内で出来ませんでした。 -
Verbal:読解問題は、Affinity内宮先生の戦略講座(設問のタイプ分け、設問タイプごとの解法のご指導)を途中で慌てて受講しましたが、もっと早期に受講すれば良かったと後悔するくらいに学びが大きかったです。一方、単語問題は暗記が不足していました。(また、単語力不足が読解にも悪影響を及ぼしていました。)
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Quantitative:ジェイマスで基礎を勉強しつつ、Affinity飯島先生の講座も受講しました。ジェイマスに記載の単元はしっかりと理解を深めて本試験に臨んだつもりなのですが、4回目、5回目の本試験においては、解き方が分からない問題に出くわしたため、数学の基礎力が至っていなかったと反省しております。その意味では、より数学の基礎力+αが必要だと聞くGMATから学習を始めた方が地力がつくのでは思います。また、GMAT→GREの転向のしやすさや高得点獲得に必要な正答率も加味すると、GMATの学習から始めるのが最適解なのではないかと感じます。
4. エッセイ
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日本人カウンセラーとこれまでの経歴を振り返り、これまで仕事でやってきたことの棚卸(ネタ探し)を時間をかけて行いました。その中から、自身の強みを的確に表現できるエピソードを選び、エッセイに使用しました。英語で自身の考えや感情を完全に表現することが難しい私に取って、AGOSの岡田さんと日本語で丁寧に対話できたことがとても良かったです。時には、自分自身でも気が付けていない、自身の強みや情熱を注げる領域を発見でき、それらをうまく言語化することにも繋がりました。また、これまでの経歴とWhy MBAまでを一貫したストーリーになる様に時間をかけて構築することができ、自分でも納得感のあるストーリーになったことがMBA受験のプロセスで一番良かった(=アドミッションからの評価にも繋がった)と思っています。
5. インタビュー
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先輩方からアドバイスをいただき想定質問を作成して回答案を英語で作成しました。可能な範囲で回答を記憶しつつも、暗記したものを読んでいるように聞こえない様にしました。
6. 最後に
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スコアメイクは最後までできませんでしたが、諦めずに努力し続けることで成果はついてきました。苦しい時期は先輩方に相談するなどご自身なりのリフレッシュをして、是非最後まで頑張ってください。私がそうであった様に必ず乗り越えられます。何かお役に立てそうなことがあればいつでもご連絡ください。
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[名前] M.S
[入学年次] 2024年
[社費/私費] 私費
[所属カレッジ] Linacre
[受験時年齢] 28歳
[職歴] コンサル
[最終学歴] 学部卒(経済学部)
[海外経験] 大学在学中にアメリカに交換留学1年、シンガポールでインターン2か月、昨年1か月の海外オフィストレーニングに参加等
[Saïd出願時期] R3
[受験校] Oxford, Cambridge
[合格校] Oxford, Cambridge
[カウンセラー] きむしゅんさん
[GPA] N/A(GPAが算出されない卒業年だったため)
[家族帯同] なし
[卒業後進路] 未定
1. はじめに / Why MBA, Why Oxford?
Why MBA
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学生時代にアメリカ留学を経験し、20代のうちに再度海外に挑戦したいと強く思っていたためです。加えて、自身がパッションを持っているDEI領域は海外の方が先進事例が多くあること、DEIとビジネスをかけ合わせて勉強したいと思ったためMBA取得を目指すことにしました
Why Oxford -
社会問題の解決を通じて、ビジネスインパクトを創出する、というOxfordのコンセプトが自身のパッションとリンクしたためです。また、私費留学であることを踏まえ、1年制の大学を中心に見ていました
2. TOEFL/IELTS
IELTS OA7.5(R8.5 L7.5 S7.0 W6.5)
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前提として、TOEFLでまず対策をしていたため、ベースの英語試験対策はTOEFLの過去問が掲載されているKMFで行いました。そのうえで、IELTSに向けては下記の対策を行いました。
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R: GRE対策で自然とReading力は身に着きました。そのうえで、過去問を数年分解きました
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L: PodcastでBBC 6min EnglishやBBC World Wide Newsを隙間時間に聞いていました。 試験直前に過去問を5回分ほど解き、臨みました
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S: IELTSのSpeakingは数か月に1回のサイクルで聞かれるテーマが変わると聞いたので、X(旧Twitter)でその情報を調べてある程度テーマのあたりをつけて練習しました。DMM英会話で、相性の良いイギリス人の先生と出会えたので、その方とも練習しました
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W: IELTSライティング徹底攻略をざっと読んでエッセンスを取得することに努めました
3. GMAT/GRE
GRE317(V151/M166/AWA3.5)
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2022年11月の初回GMATで悲惨なスコアをたたき出してしまい、そこからGREにシフトしてスコア取得まで、3か月毎日必死でした。
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私のような純ジャパであれば、GREのVerbalはRCが肝になります。RCはAffinityの内宮先生の授業で解法を取得しました。単語はMagooshのアプリとフラッシュカード、それからInstant Word Powerで語源の勉強をしました
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Mathは飯島先生の授業で変化球解法を学び、並行して基本的な計算問題のドリルやジェイマス、OG、KMFでひたすら過去問を解き対策をしました
4. エッセイ
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自分に嘘はつかないことを意識しました。きむしゅんさんの教えのもと、表現の部分で受かるエッセイは意識しましたが、内容の部分では自分の気持ちに正直にAdmissionチームに伝えたいことを書きました
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また、エッセイ・推薦状・オンラインアセスメント・CVとアピールしたいことに一貫性を持たせることを意識しました
5. インタビュー
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心配性のため、とにかく入念に1か月ほどかけて面接対策を行い、どのような角度から質問が来ても大丈夫なように対策をしました。表面的な解答にならないよう、自身で深堀をすることを意識しました。
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また、想定外の質問が来た時や、上手く答えられなさそうなときは、少しでも自分の得意とする方向に話を上手くもっていくように調整しました
6. 最後に
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仕事と並行しながらのMBA受験は非常に孤独だと思いますが、諦めずに頑張っていれば必ず結果はついてくると思います。
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Oxford現地で面接前に体調を崩した私が言えることではないですが、最後は、メンタル面の勝負な気がしております。「絶対合格」するという気概をもって、乗り越えてください!
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[名前] S.K
[入学年次]2024年
[社費/私費] 社費
[所属カレッジ] Pembroke
[受験時年齢] 29歳
[職歴] 不動産7年
[最終学歴] 学部卒(政治学科)
[海外経験] シンガポール駐在4年
[Saïd出願時期] R1
[受験校] Oxford, Cambridge
[合格校] Oxford, Cambridge
[カウンセラー] Reve Counseling
[GPA] 3.8 equivalent
[家族帯同] 単身
[卒業後進路] 派遣元へ帰任予定
1. はじめに / Why MBA, Why Oxford?
Why MBA
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これまでのキャリアにおいて海外事業投資・事業開発の実務に手探りで取り組んできた中で、一度自身の経験を体系的に整理し、日本企業が、ひいては日本が世界において今後も伍していくことのできるような事業経営の知見を得たいと考え、MBAを志望しました。
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また中長期的に、課題先進国日本の問題を解決し、ひいては世界に展開することのできるようなビジネスを通じた社会課題解決に取り組むべく、時間を掛けて学び、議論し、事業構想を行う機会を得たいと考え、MBAを志望しました。
Why Oxford
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1年制のプログラム、及び多様性に恵まれた成熟したコミュニティが特徴の欧州のスクールを中心に探索している中で、自身の志と共通する、ソーシャルインパクトにフォーカスしたユニークなMBAプログラムを擁するOxfordを志望しました。
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また、大学の圧倒的な歴史と伝統、及び特徴あるカレッジ制を通じた総合大学としてのシナジーもOxfordに魅了された理由でした。
2. TOEFL/IELTS
IELTS OA8.0(R9.0 L8.5 S7.5 W7.0)
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まず第一にTOEFLを受験するかIELTSを受験するかの選択が重要です。個人的には、帰国子女でない限りは出題形式が素直でテクニック的な対策の必要ないIELTSの受験をおすすめします。また受験順としては、まずIELTS/TOEFLのスコアを確保してからGMAT/GREに取り組むことが一般的に推奨されているかと思いますが、GMAT/GREのVerbalの対策はIELTS/TOEFLのスコアを一段上に引き上げることにつながりますので、IELTS/TOEFLのスコアアップが行き詰った段階で速やかに一旦GMAT/GRE対策に移行することがおすすめです。
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Readingの対策には王道なしかと思います。GMAT/GREのVerbal対策を見据えて、単語と文法の学習を積み重ねることが一番であると考えています。特に英文法の学習は遠回りに思えますが、一段上のスコアに到達するためには逆説的に最も近道となるのではないかと感じています。
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Listeningも実は同様で、単語力と文法力が身につけば発話されている内容及び文章構造を理解することが容易になりますので、後は公認問題集等を用いて問題形式に慣れることが重要かと思います。
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IELTSのSpeakingは面接官と対面で行うことになりますので、MBAの面接の練習も兼ねて対策することが可能です。PREP 法を意識して英語でのスピーチ及び質疑応答への対応ができるよう、日頃から練習しておくことが重要です。
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私自身も含め多くの日本人受験生にとって最大の難関となるのがWritingではないかと思いますが、IELTS の場合はテンプレートを用いていると判定されると減点されるため、添削サービス等を利用しながら、都度問題に合わせて段落構成と文章構成の2 点を意識し英作文の基本原則に則って作文できるように練習を重ねました。
3. GMAT/GRE
GMAT 700(V39 / Q47 / IR8 / AWA5.0)
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MBA受験における最大の難関の一つであるGMAT/GREのスコアメイクですが、私の場合はエッセイ準備(自分史の振り返り)と学校調査と並行しながら、約半年強を掛けて取り組みました。一方で、特に欧州MBAを志望している場合はGMAT/GREの点数はあくまで一つの判断要素に過ぎず、エッセイ及びインタビューの内容がより重要になりますので、一定程度の点数が出た後は早めにエッセイに着手することが重要ではないかと考えています。
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全体的なスケジュール感としては、GMAT 対策開始後まず3 ヶ月ほどは予備校の授業等で解法戦略を学んだ後Official Guide(OG)の 演習を行い、その後4・5 ヶ月目には平日はOG 演習、週末は公式模試受験とその復習といった形で学習を進めました。そして学習開始6 ヶ月目から短期集中で受験を行いました。
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Verbal対策の予備校についてはAffinityとG-Prepが双璧ではないかと思います。私は最終的にはAffinityで解法戦略を教わり、G-Prepで問題演習及び知識の抜け漏れの補完を行うという形を採りました。Mathについてはジェイマスの教材で自習する形を採りました。
4. エッセイ
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まずGMATの学習と並行して、日本人のカウンセラーと自分史の振り返りを行い、自分の過去・現在・未来をつなぐ肚落ち感のあるストーリーを見出し、自身の志を明確化する作業に時間を掛けました。次いで学校調査と履歴書の作成に取り組み、その後GMAT及びIETLSの受験が完了した後でエッセイの作成に着手しました。
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自身の経験を振り返ると、エッセイにおいて最も重要になるのは「設問の問いにきちんと答える」ことだと感じています。どうしても最初の段階では自分の伝えたいエピソードをそのまま書くことで精一杯になってしまいますが、読み返していく中できちんと問われていることに答えているエッセイになるように何度もブラッシュアップを繰り返していくことが重要です。
5. インタビュー
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エッセイの作成が完了し、自身の志とストーリーを言語化することができた段階で、インタビュー対策はほとんど完了しているといっても過言ではないかと思います。残りの作業としては、インタビューで定番とされる質問に対して自身のどのエピソードを使うかを決めたうえで練習を繰り返すこととなりますが、インタビューは畢竟面接官との即興のコミュニケーションですので、自身の核となるメッセージを掴んでおくことが最も重要なのではないかと考えています。
6. 最後に
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仕事と並行しての受験に伴う大変さは並大抵のものではありませんでしたが、受験プロセス自体からの学びも多く、自分の人生の中でも大きな経験となりました。その中で、多くの先輩方から様々なアドバイスを頂くことで最終的に望む結果を得ることができました。MBA 在校生・卒業生のコミュニティはPay it forward の精神が強いですので、皆さんも様々な経験者の方に積極的に頼りながら、ぜひ最後まで諦めずに挑戦してみてください!
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[名前] S.T
[入学年次] 2024年
[社費/私費] 社費
[所属カレッジ] St.Catherine’s
[受験時年齢] 27歳
[職歴] 政府機関
[最終学歴] 学部卒
[海外経験] 留学(ドイツ語圏に半年間)
[Saïd出願時期] R2
[受験校] Oxford, Cambridge
[合格校] Oxford, Cambridge
[GPA] N/A
[家族帯同] なし
[卒業後進路] 派遣元へ帰任
1. はじめに / Why MBA, Why Oxford?
Why MBA
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特に公共政策や外交に関連する、経済の諸分野への理解を深めるべくMBAを選好しました。マクロ経済・組織原理・資本主義など経済活動をビジネス的な観点から学ぶには、ケーススタディを用いた授業が多く、またビジネスの諸分野からきている同級生との交流も多いMBAが実践的な面で一番良いのではとの考えもありました。
Why Oxford
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リーダーシップやマネジメントなどのソフトスキルを実践的に学びたかったため、最終的にOxford MBAを第一志望にしました。HPを参照する中でも、Oxford MBAは授業(特に選択科目)・課外活動共に前述のトピック関連の授業が充実していると感じました。
2. TOEFL/IELTS
Oxford MBA受験年に海外の大学院に在籍しており、そちらの大学院への出願時スコアで大方クリアできていましたが、少しでもスコアを上げることを目標に下記対策を行いました。
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Reading: 問題演習を数多くこなすよりも、復習をしっかり行うことを一番に心がけました。復習では特に間違えた箇所の分析や文法構造の理解を集中して行ないました。
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Listening:過去問演習よりも日々イギリス英語のポッドキャストを聞くなどして、様々なイギリス英語話者の発音に慣れるようにしました。
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Writing: 週1-2回継続して過去問演習を行ないました。満足のいく点数を出すのに時間を要する分野でしたが、継続した練習とネイティブ講師によるフィードバックを中心に対策し最終的に点数を出すことができました。
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Speaking: 頻出のトピックを洗い出し、会話形式やスピーチ形式で話を広げられるよう自分で練習しました。またマインドマップを用いて、トピックごとの関連単語を集中的に覚えました。
3. GMAT/GRE
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MBA受験にあたり一番未知の分野でした。受験対策に当てられる期間は3ヶ月程度だったため、できるだけ近道で点数アップを目指そうと、受験にあたっては、それぞれの試験の特徴を調べ、結果的にVerbalとQuantitiveの2項目立てで、短期集中で点数を上げやすそうだと感じたGREのみ受験しました。
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計3回受験し3回目の点数を出願に用いましたが、Verbalは網羅的に単語を覚え切るのが限られた時間では難しいと考え、頻出単語を中心に確実に覚え切ることを意識しました。全体ではQuantitiveにより演習時間を割き、苦手だと感じた分野を集中的に対策しました。
4. エッセイ
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自分らしいオリジナルなエッセイになることを最も意識しました。個人的には、全体を通して内容に一貫性をもたせつつも、志望動機を裏付ける複数の異なるエピソードを出し、結果的に重層的で説得力のあるエッセイになっているかが大事だと思います。そのようなエピソードを掘り出していく作業は、結果的に面接でも大いに役に立ったので、時間をかけて振り返ることをお勧めします。
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全体を通して、なぜMBAか、なぜOxfordかという問いに答えられているかを何度も推敲しました。まずOxford MBAがどのようなプログラムかをしっかり理解しようと、HPを隅から隅まで目を通して、興味のある科目や課外活動を洗い出し、それぞれなぜ興味があるかを自身の過去のエピソードとともに説明することを心がけました。
5. インタビュー
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卒業生に面接の様子を聞いたり、インターネットから見つけた過去の質問事例のうち頻出と考えたものをリスト化しました。実際の練習では、各質問で回答に含めたいキーワードを書き出し、類似の質問がきた際に答えられるようにしました。
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面接は対面を選択しましたが、個人的には非常に良い経験になったと思います。(様々な制約で難しい人もおられると思うのでご参考までですが、)対面面接は2日間にわたるイベントの一部に組み込まれており、空き時間に他の受験生と交流したり、在校生に話を聞く機会や模擬授業、キャリアに関するワークショップが開かれました。面接前にOxford MBAで学ぶイメージを具体的にもつことができ、面接もよりモチベーションの上がった状態で臨むことができたと思います。
6. 最後に
MBA受験は数年かけた準備が必要だと思い込んでいましたが、自分は知り合いやこのサイトを通してアポがとれた複数の卒業生・在校生に話を聞き、受験のポイントを自分なりに理解した上で、結果的に1年弱の準備期間となりました。この受験は総合的な勝負だと思いますので、得意・不得意をしっかり把握した上で応募書類を練り上げていくのが良いと考えます。何か疑問や質問があれば、気兼ねなく本サイト窓口にご連絡いただければと思います!
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[名前] T.M
[入学年次]2024年
[社費/私費] 社費
[所属カレッジ] Kellogg
[受験時年齢] 28歳
[職歴] 金融5年
[最終学歴] 学部卒(法学部)
[海外経験] オーストラリア学部交換留学1年
[Saïd出願時期] R1
[受験校] Oxford
[合格校] Oxford
[カウンセラー] Ed
[GPA] 3.5
[家族帯同] 単身
[卒業後進路] 派遣元へ帰任予定
1. はじめに / Why MBA, Why Oxford?
Why MBA
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M&Aアドバイザリー業務や投資等の業務経験を積み、顧客企業の経営判断や自身でも投資判断を担当者として行うなかで、金融の観点以外からも企業の成長に関われるようになりたいと感じたため。経営戦略、リーダーシップ、組織等の金融以外の部分を包括的に学びたいと思ったから。
Why Oxford
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キャンパスビジットをして直接街や学校を見て、その雰囲気を気に入ったというのが一番大きな理由です。
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それ以外では、比較的小さいクラスサイズであること(=ネットワークがMBAの醍醐味で、そのためには相手のことを知れるぐらいのサイズ感が良いと思ったため)、英語圏であること(=英語でビジネスができるようになりたいので)、総合大学であること(=ビジネス以外の事柄を勉強する/知れる機会が多いと思ったため)の3つがOxfordに出願する理由でした。
2. TOEFL/IELTS
IELTS OA8.0(R8.5 L8.5 S7.0 W7.0)
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深く考えずに学生時代に親しみのあったTOEFLでの受験を決定。この判断が非常にまずく、部署異動、海外出張等で繁忙にしており、結局数か月勉強したもののスコアはOxfordの出願基準には全く未達。
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社会人の場合には、勉強時間も平日良くて数時間、土日10時間程度だと思いますので、試験との相性が非常に重要です。IELTSとTOEFLの模擬テストも受験可能ですので両方受けて点数が出やすい方を選ぶのが良いと思います。
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RとLはどちらの試験でも大学受験程度の英語力で相応程度できますので、個人的にはS/Wで採点が甘い方が良いと思います。IELTSでR/Lでは8.5程度を維持して、S/Wで良いスコアが出続けるまで受けるというのが良い戦略だと思います。
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Sについては、アゴスでの講義も受けましたが、結局会話の量と型の習得がスコアアップに最も効果的でした。講義で試験の概要を把握できたらCamblyでIELTS対策で実際の試験に準ずる形でテスト練習に付き合ってくれる講師を探してひたすら型の習得と会話量を確保しました。Camblyは1回30分程度なので、実際の試験に近い時間でそれなりの範囲をカバーしてもらえます。
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Wについては、アゴスの試験対策講座を受けて頻出のテーマについて10本~20本程度エッセイを書き、講座内で添削やGrammalyにて自己添削をして対応しました。
3. GMAT/GRE
GMAT 650(V32 / Q47 / IR8)
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あまり参考になるスコアでないこともあり記載できることはありませんが、数学をしっかりやることが重要だと反省してます。英語で慣れない問題を制限時間付きで解くには、それなりに準備は必要です。社費等の都合でMBA出願までに6か月程度しかなく、IELTS対策と並行してGMAT対策も行ったのですが、数学をほとんど対策せず、Verbalに全振りしていたのですが、普通に数学のスコアが上がらず、苦戦を強いられました。
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1か月に複数回受けて挽回を試みましたが、受験回数の制限というプレッシャーもあり、試験でパフォーマンスを出すのは難しかったです。
4. エッセイ
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過去の業務や経験を棚卸しておくのがエッセイ準備には有効だと感じました。
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その点で、カウンセラー選びは非常に重要だと思います。カウンセラーとのやり取りを通じて、自己を相対化して強みや弱み、その案件を通じて感じたことを客観視したうえで、自分事として語れるトピックを選ぶ過程が自己のキャリアの棚卸につながりました。
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また、仕事だけではなく社外での自身の様子も分かるようにすることが重要だと思います。特に、会社での実績は、関わった案件を列挙したり、安直にリーダーシップを発揮したと書きがちですが、より深堀して小さなことでも自身としての貢献を明確に記載することが、読み手の立場からすると受験生の人柄や学校にフィットしているか判断する材料になると思います。
5. インタビュー
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30分程度で、Zoomで実施し面接官はイギリスから参加。質問は、過去の質問等をカウンセラーや卒業生から確認していた範囲でした。頻出の質問については、カウンセラーやCamblyでひたすら話す練習をして準備しました。英語としてスラスラ話せるというよりは、内容や背景がより伝わるように意識して練習しました。
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特に、自身のキャンパスビジットでのエピソードや過去の経験を踏まえてMBAを目指しているという点を含めて自身の言葉で語ることを意識しました。
6. 最後に
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振り返って、上司や同僚、家族・恋人・友人等の理解や配慮なくして取り組めなかったことを強く感じました。受験する本人が頑張るのは当然ですが、こういった機会に対してチャレンジできる環境に感謝したいと思います。
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その意味でも、周囲に対して「海外MBAに挑戦する」という意志表示をするのが自分を追い込む意味でも非常に効果的だと思いました。日々の業務やその他やらねばいけない家庭等のタスクがあるなかで、周囲の理解を得るためにもかつ自分自身のコミットメントを生むには有言実行を目指すのが良いと思います。
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[名前] H.K
[入学年次] 2024年
[社費/私費] 私費
[所属カレッジ] St. Hugh’s
[受験時年齢] 29歳
[職歴] コンサル1.5年、Tech5.5年
[最終学歴] 修士卒
[海外経験] 米国で学士と修士の留学、コンサル就職
[Saïd出願時期] R2
[受験校] Oxford, Cambridge
[合格校] Oxford, Cambridge
[カウンセラー] なし
[GPA] 修士 3.4
[家族帯同] 単身
[卒業後進路] 未定
1. はじめに / Why MBA, Why Oxford?
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深く考えたわけではなく、前職で5年目が近づいてきた頃、新しいチャレンジを探し始めました。コロナ禍で在宅勤務が続き、時間的な余裕もできたことから、まずはGMATに挑戦することにしました。
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後から振り返ってみると、私は学士で化学工学を専攻しており、金融や文系分野の知識がほとんどなかったため、このMBAを通じて新たな知識を得ることが重要だと感じました。
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また個人的な理由ですが、私はアメリカでの留学や仕事を通じて約8年間住んでいたため、次はヨーロッパでの経験を積みたいと考えていました。英語圏であるイギリスを選び、さらにコースが1年制であることが、時間的にも金銭的にも非常に魅力的でした。
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最終的にOxfordを選んだ理由は、Cambridgeのインタビューで少し違和感を感じたからです。Cambridgeが理系、Oxfordが文系というバイアスがあったかもしれませんが、入学審査の対応やインタビューの雰囲気など、全体的にOxfordの方が自分に合っていると感じました。
2. TOEFL/IELTS
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私はアメリカの大学を卒業し、勤務先も外資系企業だったため、これらの試験は免除されました。
3. GMAT/GRE
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Total: 730 (96%)
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Verbal: 38 (84%)
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Quantitative: 51 (97%)
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Integrated Reasoning: 8 (90%)
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1回目はほとんど準備をせずに様子を見るつもりで受験しましたが、数学の難易度が思った以上に高いと感じました。同じ1問のミスでも、数学のスコアは大きく影響される印象でした。その後、約3ヶ月間数学を中心に準備を進め、2回目で目標スコアを取得しました。
4. エッセイ
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エッセイでは、「今後のキャリアにおいて何が重要なのか」、「それがこれまでの経験や行動にどう反映されているのか」、そして「不足している部分をどのようにMBAで補っていくのか」という3つの点に焦点を当てました。口頭で質問されたときにスラスラ答えられるような、自分のストーリーが一体感を持って伝わるように意識して書きました。
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オプショナルエッセイでは、学士時代の成績があまり良くなかったため、そこを個人的な理由として説明しました。修士も取得していますが、学士の成績も見られるため、卒業後にどのようにその過去を乗り越え、反省し成長してきたのかを書きました。
5. インタビュー
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Oxfordには日本にもオフィスがあり、タイミングが合えば国内で面接官と対面でインタビューすることが可能です。30分程度のインタビューなので、英語力に自信がある方は緊張せず、ネットワーキングの延長と考えてリラックスして話す方が、自分の魅力や個性をより伝えられると思います。
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また、インタビューは合格を目指すだけでなく、双方のための場ですので、無理に自分からペースを合わせようとせず自然体で臨むことが大切です。面接官に対して5つほどの質問を準備し、学校での生活を具体的にイメージしていることが伝わる質問をするのが良いでしょう。
6. 最後に
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MBA留学は、自分のキャリアだけでなく、さまざまな面で影響を受けることになります。考えなければならないことも多いですが、同時に人生で最後(おそらく?)の学生生活でもあります。せっかくの機会ですから、少しわがままになっても良いのではないでしょうか。皆さんが自分にとって有意義な進路を見つけられることを、心から願っています。